売上保証・収益予測

フランチャイズの売上保証とは|最低保証・収益予測を契約前に確認

公式情報をもとに編集/2026年10月13日更新/出典の確認日 2026年10月13日

フランチャイズの収益モデルや売上予測は、通常は売上を保証する約束ではありません。「最低保証」があっても、保証対象が売上高・粗利益・本部控除後収入・利益のどれかで手残りは変わります。契約前に対象額、期間、適用条件、除外、請求手続を確認し、保証を入れない下振れ収支でも資金が続くかを判断してください。

結論:収益予測と、契約上の保証を分ける

募集資料に売上モデルが載っていても、それだけで本部が不足額を補う義務は生じません。売上保証として扱えるかは、保証の対象・金額・期間・条件・支払方法が契約書や制度規定に書かれているかで確認します。

公正取引委員会は、本部が予想売上げ・予想収益を示す場合、類似した環境の既存店実績など根拠ある事実と合理的な算定方法に基づき、その根拠を加盟希望者へ示す必要があるとしています。モデル収益の場合も、出店予定店舗の予想ではないことが分かる表示が必要です。

似た言葉を4つに分ける
表示意味不足時の扱い
収益モデル一定条件を置いた計算例原則として補填の約束ではない
売上予測立地・既存店データ等から将来額を見積もる予測どおりにならなくても直ちに補填されるとは限らない
売上・収入の最低保証契約条件を満たすと、定めた対象額の不足を本部が補う制度対象・算式・期間・除外を契約で確認する
利益保証費用控除後の利益を対象にする約束どの費用まで引くかを定義しないと手残りは分からない

公正取引委員会は、事業上の損失に対する補償の有無・内容と、経営不振時の支援の有無・内容も事前に開示することが望ましいとしています。保証がない場合も、その事実と支援範囲を確認対象にします。

「最低保証額」が利益を意味するとは限らない

保証の名称ではなく、計算式を読みます。たとえばローソンの公式募集ページは、一部契約タイプの最低保証額を「年間フランチャイジー収入」の最低額とし、その収入を総荒利益高から本部チャージを引いた額と定義しています。同時に、店舗営業費控除後の店舗利益を保証するものではないと明記しています(2026年10月13日確認)。

つまり、保証対象額から人件費、廃棄・棚卸差、店舗負担の家賃・水道光熱費、通信費、保険、借入返済、税金、オーナーの生活費などを払う契約なら、保証適用後も資金が不足する可能性があります。これはローソン固有の優劣を示す例ではなく、各本部で保証対象の定義を確認するための読み方です。

確認する順番 「保証があるか」より先に、何の最低額か、何を引く前か、誰がどの費用を負担するかを確認します。

契約書と制度規定で確認する10項目

募集ページだけで判断せず、開示書面、契約書案、別紙の保証制度規定を照合します。口頭回答は、適用条項と回答日を付けた書面で受け取ります。

売上保証の契約前チェック
項目確認する質問
1. 対象売上高、粗利益、本部控除後収入、営業利益のどれですか。
2. 金額・算式月額・年額、固定額・差額補填のどれで、消費税はどう扱いますか。
3. 適用期間開業日から何か月か。初月の日割り、更新、終了日はいつですか。
4. 開始条件研修修了、指定物件、営業時間、人員、発注など何を満たす必要がありますか。
5. 除外休業、営業時間短縮、人員不足、災害、工事、商圏変化などの除外はありますか。
6. 費用負担保証対象額から加盟店が払う費用は何ですか。本部負担には上限がありますか。
7. 請求手続自動精算ですか。申請期限、必要書類、異議申立ての手順は何ですか。
8. 支払時期不足が生じた月から何日後に入金されますか。資金繰りの空白はありますか。
9. 返還・相殺後月の超過分との相殺、返還、未払金からの控除はありますか。
10. 終了・変更本部が制度を変更できる条件、契約更新・譲渡・中途解約時の扱いは何ですか。

最低保証について、保証対象の定義、算式、適用期間、開始条件、除外事由、加盟店負担費用、請求・入金時期、相殺・返還、変更・終了条件が書かれた契約条項または制度規定をご提示ください。募集資料のモデル収益との関係も確認したいです。

保証が手残りを守るか、月次収支へ置き換える

次は保証の読み方を示すための仮例で、特定本部の条件・実績・予測ではありません。ある制度が「本部控除後収入を月150万円まで補う」と仮定し、その後に加盟店が店舗費用を払う場合を考えます。

最低収入150万円の仮例(万円/月)
項目想定どおり保証適用
保証対象の本部控除後収入170130
保証による補填020
補填後の対象収入170150
人件費・家賃等の店舗支出125135
元本返済・生活費等の確保3535
差額10−20

保証で対象収入が150万円になっても、費用増加や返済を含めると20万円不足します。保証額だけを年収と読まず、自分が負担する全支出と入金日を同じ月次表へ入れてください。保証が年次精算なら、月ごとの不足を埋める運転資金も必要です。

保証を前提にしない3つの収支を作る

契約前の資金計画は、保証を満額受け取る案だけで作りません。次の3案を並べると、保証が切れた後や適用外になった場合を判断できます。

  1. 基準:根拠を確認した売上と費用を置く
  2. 下振れ:売上を10%・20%下げ、採用費や原材料費を高めに置く
  3. 無保証:保証補填を0円にし、制度終了後も返済・生活費を払えるかを見る

売上予測は、類似店の店舗数、地域、面積、営業時間、開業年、対象期間、平均・中央値・範囲、閉店店を含むかまで質問します。成熟店の繁忙月だけを、開業初月から続く数字として使わないでください。

保証期間中に収支改善が必要なら、本部の経営支援も具体化します。担当者の訪問頻度、販促費の負担、採用支援、商品構成・営業時間を見直せる範囲、改善計画と保証継続の関係を確認します。

署名・入金を止めて確認したい表示

  • 「平均月商」「年収例」が、保証額なのかモデルなのか書かれていない
  • 保証対象を質問しても「赤字にはならない」など別の言葉で回答される
  • 契約書に保証条項がなく、募集ページや担当者の説明だけにある
  • 適用条件・除外・請求期限が契約後に渡す規定にしかない
  • 保証期間後の収支、保証が適用されない月、入金までの資金繰りを示せない
  • 保証を受けるための追加投資や長時間営業が、収支表に入っていない

不明点が残る状態で、加盟申込金や加盟金を先に払わないでください。金銭の返還条件は加盟金・申込金・保証金の確認手順、契約条項は契約前チェックリストで整理できます。

候補3社を同じ条件で比較する

候補本部ごとに言葉が違っても、同じ列へ置き換えます。「保証なし」は欠点と決めず、根拠のある収益予測、総投資、継続費、支援、解約条件まで合わせて比較してください。

比較欄候補A候補B候補C
保証対象と算式______
期間・除外______
保証後に払う費用______
無保証時の月次差額______
入金までの運転資金______

利益率・手取り・損益分岐点の計算へ保証後の数字を移し、生活費・返済・税金の備えまで引いた差額を見ます。個別契約の解釈や保証請求の可否は、契約書一式を弁護士へ示して確認してください。

判断の目安 保証の対象、条件、終了後の収支が書面で分かり、補填が0円でも資金が続く計画を確認してから契約を判断します。

よくある質問

フランチャイズの売上予測は保証ですか?

通常は保証ではありません。予測は根拠に基づく見積りで、売上が下回ったときの補填義務は別です。保証がある場合は、対象額、算式、期間、条件、除外、請求手続が契約書や制度規定にあるかを確認します。

最低保証があれば赤字になりませんか?

赤字を防げるとは限りません。保証対象が売上高や本部控除後収入で、人件費・家賃・返済などをその後に払う契約なら、保証適用後も資金が不足することがあります。

売上保証について契約前に何を聞けばよいですか?

保証対象の定義、金額・算式、適用期間、開始条件、除外、加盟店負担費用、請求期限、入金日、相殺・返還、変更・終了条件を聞き、該当する契約条項と制度規定を書面で受け取ります。

保証期間が終わった後の収支はどう見ますか?

保証補填を0円にした月次収支を作り、売上を10%・20%下げても、人件費、家賃、ロイヤリティ、借入返済、生活費、税金の備えを払えるか確認します。

売上保証がない本部は避けるべきですか?

保証の有無だけでは決められません。予測の根拠、総投資、毎月の支払い、経営支援、保証終了後を含む収支、解約条件を同じ前提で比較し、下振れに耐えられるかで判断します。

参考にした公式情報

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