毎月のお金

フランチャイズのロイヤリティ相場・比較|計算方法と月額費用を試算

公式情報をもとに編集/2026年10月2日更新

フランチャイズのロイヤリティに、業種をまたいだ一つの相場はありません。定額・売上歩合・粗利歩合で計算の土台が異なり、広告分担金やシステム料が別にかかる本部もあるためです。料率だけで比べず、同じ売上条件で「ロイヤリティ+必須の月額費用」を試算しましょう。

定額・売上歩合・粗利歩合は、計算の土台が違う

加盟金が開業時の支払いであるのに対し、ロイヤリティは契約中のブランド使用や経営支援などに対する継続的な支払いです。名称が「チャージ」「会費」でも、比較するときは月々の費用に含めます。

計算方法の例。金額・料率は説明用の仮定で、相場ではありません。
方式計算例見落としやすい点
定額毎月8万円売上が少ない月も、原則として固定額を負担
売上歩合売上100万円 × 8% = 8万円利益ではなく売上が基準。赤字でも支払いが生じることがある
粗利歩合契約上の粗利40万円 × 20% = 8万円粗利の定義を確認。人件費や家賃まで引いた利益とは限らない

最低支払額、段階的な料率、定額と歩合の併用がある契約は、上の単純計算だけでは足りません。税込・税別、値引きや返金の扱い、支払開始月もそろえます。

公正取引委員会も、ロイヤルティの算定方法や、計算に使う売上総利益の定義を十分に説明することを重視しています。仕入れた商品のうち、廃棄や棚卸しの損失が計算にどう反映されるかも、契約書で確かめる項目です。出典:公正取引委員会のガイドライン

ロイヤリティ相場は、料率だけでは比較できない

結論から言うと、フランチャイズのロイヤリティに全業種共通の相場はありません。定額、売上歩合、粗利歩合では分母が違い、本部によって広告分担金・システム料・アカウント料などの必須費用も異なります。

比較するときは、候補ごとに同じ月商を置き、(ロイヤリティ+必須の月額費用)÷売上×100で実質的な負担率を出します。月商100万円で合計月額10万円なら10%、月商70万円で同じ10万円なら約14.3%です。定額方式は売上が下がるほど負担率が上がるため、想定どおり・7割・13割の3通りで試算してください。

最初にそろえる4項目
  • 計算の分母:売上、粗利、店舗数など
  • 最低支払額と段階料率
  • 広告・システムなど必須の月額費用
  • 休業中・開業前・解約月の扱い

候補を比較リストに入れる

売上が想定の7割になった月も、支払額を比べる

以下は、同じ売上を3つの方式に当てはめる試算です。初期値はすべて仮の条件です。検討先の見積書にある数字へ置き換えてください。

比較する条件を入力(すべて税別)

初期値による試算を表示しています。

ロイヤリティ+共通月額費用(税別・万円)。利益や総経費ではありません。
売上の条件定額方式売上歩合粗利歩合
想定の70%:70万円10万円7.6万円7.6万円
想定どおり:100万円10万円10万円10万円
想定の130%:130万円10万円12.4万円12.4万円

計算範囲:粗利率と料率は一定、共通月額費用は3方式とも同額と仮定します。最低額・段階料率・免除期間・会員数や店舗数に応じた費用は反映しません。仕入れ、人件費、家賃、税金、借入返済などは含みません。実際には本部ごとに費用と支援内容が異なるため、この表だけで加盟先の優劣は決まりません。計算結果の表示は1円単位に丸めています。入力内容は送信・保存しません。

初期値では売上100万円の月は3方式とも10万円ですが、売上70万円の月は定額方式が10万円、他の2方式が7万6,000円です。同じ方式でも別料金が多ければ負担は変わります。利益・オーナー人件費・返済まで含めて考える方法はこちら。

ロイヤリティのほかに、月々の支払いへ足すもの

固定でかかるもの
広告分担金、システム・アカウント料、月会費、保守料。休業中や開業前にも発生するかを確認します。
利用量で変わるもの
会員登録・活動費、注文や本部紹介案件の手数料、決済料。自分の想定件数を掛けて月額を出します。
事業運営に必要なもの
指定仕入れ、車両、保険、採用・地域広告、家賃、人件費。本部への支払い以外も資金計画に入れます。
毎月ではないもの
更新料、研修、設備の入替え、中途解約や原状回復。月額の比較とは別に、支払時期を記録します。

年払いを12で割った数字は月平均です。実際にお金が出ていく月の必要額とは区別してください。加盟金・開業資金と運転資金の分け方も確認しましょう。

公式情報で見る3つの計算例

以下は2026年10月2日に各社の公式サイトで確認した例です。事業内容、費用に含まれる支援、契約タイプが違うため、安さの順位ではありません。

公式サイトに掲載された継続費用の例
本部・仕組み計算の土台比較時に足すもの
おそうじ本舗定額ロイヤリティ 月10万円(税別)広告分担金、情報システム、端末・保守など。掲載6項目の合計は月17万450円(税別)
ファミリーマート月額営業総利益を区分して本部フィーを計算土地・建物や内装設備を誰が負担する契約か、値下げ・廃棄ロスなどの負担
IBJ売上ロイヤリティ0円月会費、カウンセラー数、会員登録・活動人数に応じた費用

同じ「10%」でも、売上に掛けるのか、契約上の粗利に掛けるのかで金額は変わります。公式ページの表示をそのまま横に並べるだけでなく、自分の事業計画に当てはめた月額へ直して比較してください。

定額ロイヤリティに別料金が加わる例:おそうじ本舗

公式の月額費用表では、ロイヤリティ10万円に加え、広告分担金4万円、情報システム2万円、タブレット4,950円、サポート・アカウント管理1,500円、サポート保守4,000円が掲載されています。この6項目の合計は月17万450円(税別)です。

さらに新車リースは月3万100〜4万100円(税別)。車両保険・オプションは含まれず、別途費用や支払開始月の確認も必要です。上記は事業の総経費でも、すべての契約での確定見積もりでもありません。

2026年10月2日確認。出典:おそうじ本舗の開業ガイド・月額費用表

おそうじ本舗の費用・条件を確認する

売上ロイヤリティ0円でも月額費用がある例:IBJ

IBJは、フランチャイズや代理店ではなく独立オーナー制と説明しています。ここでは、開業方法を比べる際の参考例として取り上げます。

売上ロイヤリティは0円ですが、月会費1万5,000円にカウンセラー1名あたり3,800円、会員の新規登録1名あたり2,000円、活動1名あたり月750円がかかります(いずれも税別)。

例えばカウンセラー1名・活動会員20名・その月の新規登録1名なら、15,000+3,800+750×20+2,000=3万5,800円(税別)。家賃や集客費などは別です。おそうじ本舗とは事業も費用範囲も違うため、金額だけの安さランキングにはできません。

2026年10月2日確認。出典:IBJの運営費用・契約形態の説明

IBJの費用・開業条件を確認する

安さと一緒に、受けられる支援を確かめる

同じ月額でも、研修・集客・現場対応をどこまで任せられるかで、自分が負担する時間と追加費用は変わります。副業、専業、法人の新規事業、複数店舗運営では必要な支援も違います。

  • 研修:誰が受けられ、追加スタッフの研修はいくらか。
  • 集客:本部紹介と自社集客の範囲、紹介案件の別料金は何か。
  • 運営:担当者との面談・現場訪問の頻度、緊急時の連絡先はどうなるか。
  • 増店:店舗やアカウントを増やしたとき、月額がどう変わるか。

「支援あり」という表記だけで判断せず、自分が利用する内容・頻度・料金を見積書にそろえます。候補を比較リストで整理すると、金額が未確認の項目も残して検討できます。

契約前に、本部から同じ資料を取り寄せる

候補ごとに資料の項目が違うままだと、比較表の空欄が「費用なし」なのか「未確認」なのか分かりません。次の6項目を同じ形式で回答してもらい、見積書と契約書を照合します。

本部への確認表
確認項目書面で確認する内容
計算式売上・粗利などの分母、控除する費用、税込・税別
下限と段階最低支払額、売上区分ごとの料率、上限
必須の月額費用広告、システム、会費、端末、保守、アカウント
発生時期契約後・研修中・開業後のどこから始まり、休業中も続くか
料金変更本部が変更できる条件、通知時期、同意の方法
終了時更新料、中途解約金、解約月の精算、原状回復

公正取引委員会は、本部がロイヤルティの額・算定方法・徴収時期・徴収方法を開示することが望ましいとしています。説明で分からない点は、契約前に書面で回答を受けてください。

契約前に本部へ取り寄せる資料の一覧もあわせて使えます。

本部へ依頼する見積もりは、同じ条件にそろえる

候補ごとに次の文面を使い、空欄を自分の計画に置き換えると比較しやすくなります。

[開業予定地域]で[1店舗・カウンセラー1名などの運営規模]を検討しています。希望する契約プランについて、①ロイヤリティの計算式と最低支払額、②毎月の固定費、③件数に応じた費用、④支払開始月と支払日、⑤料金に含まれる支援と別料金の支援を、税別・税込の区分つきでご提示いただけますか。想定売上[ ]万円の月と、その7割の月の2通りを確認したいです。

開業資金・契約比較シートを使う

初期費用から解約までの契約条件は、契約書のチェックポイントへ。月額費用だけで加盟を決めず、回答を契約書・見積書と照合してください。

ロイヤリティの比較でよくある疑問

売上の5%と粗利の20%なら、5%のほうが安い?

料率だけでは決まりません。売上100万円・契約上の粗利20万円なら、5%は5万円、粗利の20%は4万円です。追加費用・最低額・支援内容も含めて比べます。この数字は計算用の例で相場ではありません。

赤字の月はロイヤリティを払わなくてよい?

赤字だから自動的に0円になるとは限りません。定額や売上を基準とする契約では支払いが生じ得ます。免除・減額・休業中の扱いは、契約条件の確認が必要です。

ロイヤリティ0円なら、最も低コストで始められる?

加盟金、研修、月会費、指定仕入れなどを含めなければ判断できません。開業時の総額と、開業後の毎月の支払いを分けて見積もってください。

ロイヤリティには消費税がかかる? 仕訳はどうする?

請求書の税区分と契約内容を確認し、自社の経理処理は税理士などの専門家へ相談してください。サイト上の料率だけから課税・非課税や勘定科目を決めず、加盟金、研修費、システム料などを分けた請求書を保管します。

参考にした公式情報

条件を確かめながら、候補を探す。

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